癒しのコツ~茶と骨~

2018 2/4 本当に良い日本酒とは

ボクは日本酒が好きです。日本酒にもいろいろな種類がありまして、その中でも米と水だけを原料として作られた純米酒が好きです。美味い純米酒というのは、本当に美味い!ハマります!

ただ日本酒造りというのはとても難しいものであり、その中でも米と水だけで美味い純米酒を作るというのは至難の業です。その製法は杜氏と呼ばれる親方の下で指導を受け、ある時は40℃近い暑さの中で、ある時は氷点下近い寒さの中でと、苛酷な環境で細心の注意を払いながら、ようやく確立されるものなのです。

どんなに優れた杜氏が、何十年修行を積んだとしても安定した質の日本酒を作り続けることは難しい。現在の科学力で解析し、数値化デジタル化しても、それでも機械による大量生産が実現不可な能な日本の伝統の酒。それが日本酒の純米酒なのです。

もし目の前にある日本酒が米と水だけで作られた純米酒であれば表記にしっかりとそう書いてあります。「純米酒」「純米吟醸」「純米大吟醸」としっかりと表記しているのです。

一方で企業側としては出来る限り最小限のコストで沢山のモノを作りあげて売っていきたい。しかし美味い純米酒は大量生産することが出来ない。なので原料を米と水だけではなく、醸造アルコールを別に添加することで味の調整を図るかわりに大量生産を可能にしているのです。これが俗に言うアルコール添加、通称「アル添」された日本酒です。

アルコール添加された日本酒であれば 「醸造酒」「本醸造」というように表記されています。

なぜアルコール添加をするのか。それは味の調整、香りの調整、などいろいろありますが、一番はやはり作る側にとってコストが良くなるからだと思います。日本酒というのは繊細で弱い生き物でもあります。だからこそ長距離の移動も品質に影響するし、保存にも製造にもコストがかかってしまう。

ここでアルコール添加がその問題を解決します。アル添すればするほど、アルコールで酒は強い生き物になり、傷みにくく、長距離の移動にも耐えうるようになる。品質に多少なりとも影響しようと、アル添は売る側にとってはメリットだらけなのでやめられません。

ただ本来日本酒というのはずっと米と水のみで作られてきたものなのです。もともとアルコール添加は満州地方で生まれたものであり、日本で戦争時に米が不足したために、米を減らし、アルコールを添加を用いて量を補填するようになったというのが日本でのアルコール添加の始まりです。

ただアルコールを添加し過ぎると大抵の場合は味が辛くなってしまいます。だからそこに糖分を加えて味を調整し更に量を増やす。これが「三倍増醸」といわれる製法です。

仮にアルコール添加や三倍増醸がなければ、もしかしたら戦争中に日本酒文化の絶滅を食い止めることは出来なかったのかもしれません。しかし現在は決して米不足というわけではないはず。

もちろん「山田錦」等の一流の酒造好適米となればいつの時代も不足しているのかもしれませんが、果たして現在でもこれら「アル添」「三倍増醸」の製法を引き継いでくべきなのでしょうか?

世の中の風潮は食品添加物や化学調味料に対して厳しい目をもつようになっているのに、未だ日本酒だけは戦争をきっかけにおきた、かつての製法が多くの場所で続けられているです。ボクは何もアルコール添加が絶対に悪いとは言いません。アル添でも良い日本酒はあるのでしょう。

しかし自社の利益のみを最優先したコスト優先のアル添製法で、手っ取り早く大量に日本酒を作り上げ、沢山のCMを打ち出して手っ取り早く売りさばいたところで、本当に良いモノでなければ、日本酒の需要は高まりません。それどころか、日本酒離れは加速し続け、長い目で見れば企業の首を締めあげているだけでしかないのでしょうか。

多くの人は日本酒の中にサトウキビなどを原料とした蒸留酒のアルコールが含まれていることや、人工的な糖分や旨味成分が加えられている事を知らないでいままでいます。日本酒離れが進む中で、良質な純米酒を飲んだ事がある方が一体どれだけいるのでしょうか?

企業や作り手も、利益を優先することを大切にしたいでしょうが、やはり本当に良いモノを作って世の中に届けたいという思いは必ず持っているはず。

例えば埼玉県に神亀酒造という酒蔵があります。その酒蔵は「アルコール添加した酒は良くない。日本酒は米と水のみで作られるべきだ。これからは日本酒は純米酒のみを製造する」ということを先がけて打ち出した酒蔵です。

神亀純米酒 今では全国でも有名な人気酒蔵とであり、神亀の日本酒は入手が困難な状態にあります。本当に美味いもの良いモノは広告に金をかけなくとも売れ、人々の間に広まっていくものなのです。ちなみに流石は神亀の純米酒。滅茶苦茶美味い!

仮想通貨もブロックチェーンも自分にはよくわかりません。ただ本当に良いモノが人々に届く。情報網や技術力の確信が辿りつく先は、そんな単純で当たり前の事が叶う世界になって欲しいと思います。

茶番の窓その98